Smail 100%    the prince of tennis : Kikumaru×Fuji  再録:2007.08.10
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「不二センパイvv」
日差しが紅に染まる部活に行く前の夕暮れ時、昇降口でふいに後ろから声をかけられた。

「ん?」
振り返るとそこには、見知らぬ女の子。
センパイ、と呼ばれたからには、どうやら下級生のようだ。

「おっお話があるんです・・・」
今にも消え入りそうな声で答える。

「なに?」

「あっあの・・・///」
顔を真っ赤にしてうつむいてしまった。

かわいいな。女の子って。
ふとそんな事を考える。

「・・・何だい?」
もう一度聞いてみると、女の子はおずおずと一通の手紙を差し出した。
「これ読んで下さい!!!」

視線も合わせようとしないまま振り返ろうとしたその時、後ろにきた誰かとぶつかって、こちら側にたおれ込んできた。

ふわり
柔らかい女の子の感触。
鼻をくすぐるやさしい香り。

「大丈夫!?」
しばらく抱きしめてしまってからあわてて体を離した。

「ダイジョウブです!!!」
女の子は顔を真っ赤にして立ち去ってしまった。

「見〜ちゃった☆」
声のする方を振り返るとエージだった。

「エージだったの」
「誰!?今の!?」
怒ってるのかな!?でも何で!?

「知らない子」
・・・・・・・・・・・・・・・。
「女の子っていいね・・・」
女の子ってだけで、こうやって公衆の面前で男の子に告白出来る。

ボクが女の子だったら、ああやって人前でエージに告白して、大手を振って付き合えるのにな〜。フゥ。

「不二ィ・・・」
なあに!?ってエージの顔を見たら驚いた。
大きな瞳からボロボロボロボロと涙が溢れている。

「ッチョッ///どうしたの!?」

「だって〜不二ィ」

「不二はやっぱり、女の子の方がイイのかな!?って思って」

ああ、なんだそんな事か。
確かに女の子はいいなとは思ったけど・・・(苦笑)
ヤキモチ・・・なのかな!?

ちゅっ
そっと頬をかすめるようなキス☆
「前に言ったボクの気持ちに嘘はないケド!?」
ここぞとばかりにニッコリと微笑んで答えてみせた。

「不二ィ〜!!!!」
エージが絶叫して抱き着いてきた。

チョット///エージ///皆見てるよ!!!??

まったく・・・。
エージには負けるよ。
周囲の目なんか全然気にしないで、こうして素直に気持ちをぶつけてくる。
何か、考えるのがバカバカしくなってきた!!!

「エージ大好きだよ☆」
こっそり耳元でささやいてみる。

明らかに嬉しそうな顔をしてエージがまた抱き着いてきた。

ホラ、みんなが『またやってる』って顔でみてる。
こうやってほだされて行くんだろうか。

エージ、キミの笑顔は最高だねvv




〜Fin〜
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